かわいいから仕方ない

            
    おもちゃというのは幾つになっても心が躍るものだと思う。
    レゴやプラレールといった類のものは親子連れの子供だけでなくお父さんの心をも掴んでいた。
    それもそうだと思う。
    
    俺は久々に足を踏み入れたトイザらスで、目の前に広がるおもちゃの数に圧倒されていた。
    これはやばい。めっちゃ楽しい。なんか、なんかもう……なんかやばい。これ、うわぁwwww
    
    「うわぁwwwww」
    
    レゴ!これレゴ!!やばい懐い!これで俺昔すげー遊んだ!あーwwwあー欲しいこれ、うわあぁwwwうわあぁっ!www
    懐かしいと言いながらも、そのレゴは色あせることなくそこにあった。
    寧ろ昔より色々進歩してるせいで輝いて見える。マジ素敵。これいい。ホントにいい。
    
    と、店に入ってすぐのところに設置されていたレゴコーナーでつい初っ端から盛り上がってしまったが、今日の目的はこれではない
    のだ。
    でも折角だからもうちょっと見てくけどね!
    
    周りには子供は勿論だが、どちらかというと一緒についてきているパパさん達の方が真剣に見ている気がする。
    子供が「これ欲しい」と強請るのを押しのけて、「いや折角ママに買って貰えるんだからこっちにしときなさい」と自分が手に
    持っているおもちゃの良さを子供に説いていた。
    いやいやパパさんそれ自分が欲しいだけでしょ、と思いながら横目で見ていると、どうやら勝敗は子供の方に軍配があがった
    らしい。
    嬉々として手にレゴのスターウォーズシリーズのものを持ってお母さんらしき人に駆けよっていく子供の後ろを、お父さんが
    名残惜しげにアーキテクチャー系の物を見ながらついて行く。
    うん、気持ちはわかるよパパさん。でもその小学校多分上がってないぐらいお子さんにアーキテクチャー系はちょっと無理だと
    思うな。
    レゴと言えば『子供の遊ぶもの』という認識が強い人も多いかも知れないが、ホントによちよち歩きの子から大人まで幅広い
    年齢層に向けて作られているので、有る程度のレベルで種類が分けられているのだ。
    アーキテクチャー系になると、大体小学校高学年ぐらいからが対象である。幼稚園児には少し難しいというか、まぁ作ってて
    楽しくないと思う。かくいう俺もそういう種類とか最近知ったんだけどね。
    
    さて俺もそろそろ目的の場所へ行くか、とレゴの特設コーナーから抜け出てそちらへ歩いて行く。
    ゲームコーナーや、幼児向けのアンパンマンコーナーを過ぎると、一気に棚がピンクに染まった。
    ここら辺かなとその一角に足を踏み入れる。小さな女の子が真剣な顔で二つのお店屋さんキットを見比べているのを見て
    微笑ましくなりながら、自分の目的のものを探した。
    
    「お、あった」
    
    それはすぐに見つかった。
    人気のあるシリーズだし、ここは特に品揃えも豊富だと書かれていたから見つけるのに苦労するとは思わなかったけど。
    だがこれは……予想以上だ。
    
    「……すげぇ」
    
    思わずそう呟いていた。やばい、今テンション上がり過ぎて逆に真顔になってるやばい。
    真顔で女の子向けコーナーの棚を凝視する170後半のDK。自分でも中々に不似合いでおかしな光景だと思う。
    だけどしょうがないじゃない。好きなんだもの。
    
    俺、高尾和成が高校生という年になった今バスケの次にハマっているもの、それは―――シルバニアファミリーだった。
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    
    きっかけは、やはりというか妹ちゃんだった。
    誕生日に従兄のお姉ちゃんからプレゼントされたシルバニアにいたくハマった妹ちゃんのお家ごっこに付き合っている間に、
    何故か俺もどっぷりとハマってしまっていたのだ。
    元々小さい頃から人形で遊ぶのは好きだった。勿論その頃は男の子向けのウルトラマンとか、仮面ライダーとか、なんちゃら
    戦隊だとかそういう人形だったけど。
    後プラモデル作りも好きだった。ミニ四駆とか今でも時々動画サイトで試合とか見たりする。
    あ、この気持ちわかってくれる?人形遊びとかなんか色々いらない設定とか細かく作りたくならね?プラモデルとか組み立てる
    のも楽しいけど一回自分でパーツ作ってやってみたくならね?
    
    そんな貴方にはい、ドン!細々としたけれど精巧に細工された小物類の数々。なんなら小物とか自分で作ってみても楽しいよ。
    人形は親しみやすい動物で用意しています。それがシルバニアファミリー!
    ……ハマるしかないよねもうね!
    
    
    ってことで今はもうジュエルなんちゃらの方に移行した妹ちゃんからの了承を得て、専ら俺がシルバニアの家で遊んでいた。
    今んとこ俺の部屋には、妹ちゃんのものである「緑の丘のすてきなお家」と「あおぞらキャンプセット」が飾られている。
    もう一回言っとくけど、俺男子高校生ね。うん。
    かと言ってこれ以外に少女趣味はないので、バリバリ男の子の部屋という一角にこの可愛らしいドールハウスは置かれている。
    はっきり言ってこの一角だけ異色だ。
    でもしょうがない、だって楽しいんだもん。
    
    「はぁしかし……迷う」
    
    うーんと俺がうなり声を上げて真剣に見つめるのは、たくさんの種類が出ているお店シリーズ。
    今月はお小遣いに余裕が出たので奮発してずっと欲しかった新しいシリーズを買おうと意気込んでやってきたはいいものの、
    こうして様々な種類のものを目の前にしてしまうとどうしても目移りしてしまう。
    アイスクリームショップにしようと思ってたのに、ハンバーガーショップとか見つけちゃったら、ねぇ?
    しかも値段も同じぐらい……あぁこれは迷う……。
    
    その二つを手に持ってじーっと見比べていると、横に人が立ったのが視界に入った。
    あ、俺邪魔かな?と思って「すいません」と言いながら少し脇に退く。
    すると思いもかけず、その人から気さくに声をかけられた。
    
    「あら、和成くんじゃないの。偶然ねぇ」
    
    へ?と思い勢いよく顔をあげると、そこには見知ったおばさん。
    この約一年で仲良くなったある男の―――お母さんだった。
    
    「え、し、真ちゃんのおばさん!?」
    
    俺はそんな裏返った声を出してから、しまったと内心思った。
    おばさんが不思議そうな顔でこちらを見ている。そりゃそうだろう。
    今の反応はどう見ても何か見られたくない所を見られてしまった奴の反応である。
    いつもの俺であれば「あ、真ちゃんのおばさん!偶然ですねー、買い物ですか?」という場面だったはずだ。
    
    俺のバカ!真ちゃんママは俺にまだ小さい妹がいることも知っているし、別にここにいる言い訳なんて幾らでも立てれるだろうが!
    平常心、平常心と自分に言い聞かせながら「偶然ですね」とおばさんに笑いかけた。
    
    「なんだか驚かせちゃったみたいね?ごめんなさい」
    「いや、俺の方こそ、まさかおばさんにこんなとこで会うなんて思ってなくて」
    
    言ってから、そう言えばなんで真ちゃんママがここに?と思った。
    真ちゃんは一人っ子だ。それも大分遅くに産まれてきた子らしく、真ちゃんママは俺の母さんより10歳は年上らしいと聞いたことが
    ある。
    初めてそれを聞いたときは驚いた。だって全然そんな年に見えないんだもん。
    
    「和成君は誰かへのプレゼントかしら?」
    
    ふふ、と悪戯っぽく笑うおばさんに、俺は咄嗟にいやいやとおもちゃを手に持ったまま否定の意味でそれを振った。
    がちゃがちゃと音を立てたそれに気付いて、両方とも元の場所に戻す。商品を乱雑に扱うのはいただけない。
    
    「ちょっと妹に、って思っただけっすよ~。最近なんか好きらしくって」
    「あらそうなの?なんだか真剣な顔で見比べてたから、てっきり彼女へのプレゼントかと思っちゃったわぁ」
    
    なんかおばさんから「まぁそういうことにしておきましょうか」みたいなオーラが……。いやマジ違うんですけど。ていうか自分への
    なんですけど。もっと言うと俺はお宅の息子さんといやこれは心中でも言わないでおこう。
    とりあえずアハハと笑って流しておいた。笑顔って便利だと思う。
    
    「おばさんは何か買い物ですか?」
    
    家に小さな子もいないから、親戚の子へのプレゼント選びだろうか?
    そう思いながら聞くと、おばさんは少し恥ずかしげに頬に手をあてた。
    
    「私昔からこのドールハウスが好きでね、ここには偶に買いにくるの」
    
    もう良い年なのにお人形さん遊びなんてね、と苦笑気味に話すおばさんに俺はとんでもないですと頭を振った。
    思春期真っ盛りの男子高校生をも魅了するシルバニアファミリーの威力を持ってすれば、真ちゃんママがシルバニアに夢中になる
    こともなんら不思議ではない。
    俺は妹以外で初めて会ったシルバニア好きの仲間に(と言ってもおばさんは俺がそれを好きだと知らないんだけど)俺はちょっと
    テンションが上がった。
    ちょっとプレゼントの参考にという体で色々話を聞いてみる。
    
    「じゃあ部屋に飾ったりとかしてるんですか?」
    「そうね、全部ではないけど。色々お家をコーディネートしたりお人形の服を作ったり、それを写真に乗せてブログにアップしたり
      してるの。これが楽しいのよ~」
    
    おぉ、ブログに写真を……。確かに楽しいだろうな、と思う。
    俺もシルバニアにハマってから、同じようにそれが好きな人達のブログも巡回するようになった。
    これが結構すごい。小物とかすげぇ細かいの手作りしていたり、人形の衣装もそうだ。
    めちゃくちゃ凝った人が作った家を見ると「俺の持ってるシルバニアじゃない」といつも思う。原型は同じ緑の丘のすてきなお家の
    はずなのに。
    
    「へぇ、なんてブログですか?」
    
    もしかしたら俺も見たことがある所かも知れないと思いながらおばさんに聞くと、おばさんは自分の鞄の中をごそごそと探りだした。
    何を探しているんだろうと思っていると、その中からおばさんが取りだしたのは、薄い缶タイプの名刺入れだった。
    
    「これに載ってるURLが私がやってるブログ」
    
    ニコリと笑いながら差し出された名刺を受取る。
    それは随分と可愛らしい名刺だった。
    ビジネス用の白い背景に黒の文字だけのものではない。
    背景には多分おばさんが自分で撮ったものと思われるシルバニアの写真が使われていて、人形が左側に映っている。
    そして右側にはハンドルネームとブログのURL、そして挨拶の言葉。
    
    なんなんだろうこの名刺はと首を傾げていると、おばさんが楽しそうに説明してくれた。
    
    「シルバニアの愛好者達が集まるイベントが偶にあってね、そういう時にこの名刺を持って行くの」
    
    そんなものあるのか、と名刺をまじまじと見つめる。
    多分この人形が着てる服はおばさんの手作りなんだろう。こんなフリフリの可愛らしいの市販で見たことないもん。
    すげぇなぁ、こんな世界もあるんだと感動していると、おばさんが今度は携帯を取り出した。
    えっとー、と緩慢な動作で携帯を動かしている。真ちゃんと真ちゃんパパは結構機械が好きで弄り倒すけど、真ちゃんママは機械が
    苦手だ。
    
    「あ、これこれ」
    
    そう言っておばさんに見せられたのは一つの写真だった。
    可愛らしい灰色の猫の人形が映されている。それはいいのだが、問題はその洋装。
    
    「ブッハwwwwww」
    
    つい噴き出してしまった。違う。おかしかったとかそういうんじゃなくてだないやこれはもう。
    
    「か、可愛い~wwwwwwww」
    
    その人形が着てたのは、帝光中学バスケ部のユニフォームだった。
    
    おまけにちゃんと眼鏡がかけられ、手にはバスケボールが持たされている。
    今にも「俺のシュートは落ちん!」と言いそうな風貌。やばいこれwwwwめちゃめちゃ可愛いんですけどwwww
    
    「こんなのもあるわよ~」
    
    俺の反応に気を良くしたのか、少し嬉しそうにおばさんが次の画像を表示させた。
    今度の写真に映っているのは複数の人形。
    しかしその人形には全てお揃いの服が着せられており、背景は多分シリーズで出ている学校のものだろう。
    それはまるで―――帝光中の教室のワンシーンのような。
    
    「すっげぇ!wwwwこれもしかしてキセキの世代を意識してるんですか!?」
    
    人形は同じ制服でも、少しずつ着こなしが違っている。
    多分このネクタイをせずブレザーのボタンを締めていないクマの人形が青峰だろう。バスケボールを持って外に出ていこうとしている。
    それを追う、ブレザーではなくカーディガンを着た犬の人形は黄瀬だろうか。
    後ろで教材の片づけをしながらそんな二人を目で追っているのは……これはハムスターの人形かな?多分これが黒子だ。制服は着崩す
    ことなく身につけている。
    眼鏡をかけた真ちゃんの人形は先ほどと同じ、教室の隅で犬(多分チワワ)の人形に本を渡している。このチワワは赤司だな。
    あ、赤司ブレザーのボタン開けてる。真ちゃんはやはりというかちゃんとボタンを締めていた。
    そして奥の扉から教室に入ってきている羊の人形。この子もブレザーではなくカーディガンを着ていた。そして手にはお菓子の袋。
    間違いなく紫原だ。
    
    俺がそうやって人形とキセキの連中を当てはめていくと、全員正解だったらしく「わかって貰えて嬉しいわ」とおばさんは笑った。
    いやでもこれは皆わかるよ。おばさんすごい。良く皆の特徴をわかってるっていうか、てかこれ可愛いな!!
    
    俺は余りにも感動してしまって、ついおばさんに写真下さいと強請ってしまった。
    機械の疎いおばさんの代わりにちょっと携帯を失礼させて貰って、赤外線でさっきのキセキの奴と真ちゃんユニの人形の写真を俺の
    携帯に送る。
    はー、これはいい。俺もちょっと頑張って秀徳バージョン作ろうかな。あぁでもそんなの自分で作ったら痛いか……。
    そんなことを考えていると、おばさんが「そうそう」と何か思い出したように言った。
    
    「今ね、秀徳バスケ部のユニフォーム作ってるのよ。完成したら和成君にも見せるわね」
    「―――マジっスか!?」
    
    やっべバリテンション上がった(真顔)
    
    いやでもこれは本当に嬉しい。
    絶対見せて貰おう。出来れば実物がいい。そう言うと、おばさんは快く「また家に遊びに来た時に見せてあげるわね」と言って
    くれた。
    
    「それより和成君」
    「はい?」
    「もしかして和成君、シルバニア好きだったりする?」
    
    おばさんの言葉に、俺は思わずピシリと固まった。まさかいきなりそんなド直球に確信ストライク取られるとか思わないじゃない
    ですか。
    
    「え、なんで……」
    「写真を見せた時の和成君、本当に嬉しそうに笑ってくれたから。好きなのかしらって思ったの」
    
    そう言われて、あぁやっぱり全部顔に出てたか、と俺は苦笑した。
    誤魔化しや嘘は苦手ではない。どちらかという得意な方なのだが、何故か昔から好意だけは隠しきれた試しがない。
    妹ちゃん曰く、「お兄ちゃんは体の全部で好きって言ってくれるから!」らしいのだが、幾ら好意とはいえ余りにもあけすけなのって
    どうなの……。
    余談だがそのあと妹ちゃんには私もお兄ちゃん大好きー!と言ってぎゅうっとして貰った。ンフフいいだろう羨ましいだろう俺の
    妹ちゃんマジ天使。
    
    しかしバレたのはまぁ仕方ないと思うものの、やはり友達のお母さんにこういう趣味を知られるのはかなり恥ずかしいものがある。
    俺がどう答えればいいものか迷っていると、おばさんは少し微笑んで「そうよね」と言った。
    
    「男の子でこういったものが好きって、中々言いだせないわよね」
    
    考えなしでごめんなさいと謝られてしまい、俺は慌てて首を振った。
    
    「いや、全然!まぁそりゃ、ほいほいと言い辛いものではありますけど……俺元々好きなもの隠すのが苦手らしくって」
    
    それに確かに気恥ずかしいが、これで何の気兼ねもなくおばさんが作ったシルバニアin秀徳verも見に行ける!
    あ、できれば帝光中のも見せてくれないかな。実物見てみたい。
    きっとそれはそれは可愛いのだろうと思うと頬が緩む。あぁもう是非ハンバーガーショップに並べてみたい!
    
    もうここまでくれば開き直りだと、先ほどまで心の中で思っていたことをおばさんに告げた。
    正直男がこんなことを言うのはさすがに引かれるかとも思ったが、おばさんは全く気にせず、寧ろ先ほどより楽しげに会話に乗って
    くれた。
    
    「そんなに気に入ってくれたなら、和成君、あの服貰ってくれないかしら?」
    
    おばさんにそう言われて、俺はえ!?と目を丸くする。
    勿論そりゃ欲しいか欲しくないかと言われればとりあえず俺の今年のお年玉を全部はたいても買い取りたい所存ではあるが……。
    
    「そ、そんなタダでなんて貰えませんって!あれすごい作るのに苦労したんじゃないんですか?」
    「だからこそ和成君にあげたいのよ。大事にしてくれるってわかるから」
    
    ね?とおばさんは笑った。
    ネットオークションなどで出品することも多いし、買い取ってくれるのも有難いことではあるのだが、やはり心を込めて作ったものは
    ちゃんと大事にしてくれる人の手に渡って欲しいと。
    それだけしてくれればお金などいらないのだと、おばさんは言う。
    
    「ハンバーガー屋さんで遊んでるあの子達、おばさん見てみたいのよ」
    
    そう微笑むおばさんに、俺はそれならと頷いた。
    まさかあの服を譲って貰えるとは思ってなくて、今の俺は多分傍からもわかりやすく有頂天だと思う。
    何度もおばさんにお礼を言って、後日真ちゃん家に遊びに行った時に貰い受けることになった。
    ユニの方もいる?と言われたが流石にそれは遠慮しておいた。いやぶっちゃけ真ちゃんのユニ超欲しかったけど。超欲しかった
    けど!
    
    「……でも、ユニはおばさんに持ってて欲しいしな」
    
    シルバニアの衣装を作り始めるきっかけになったというあのユニホームは、自分が貰っていいものではないと思ったから。
    
    おばさんと分かれて買い物も終わった帰路の途中、電車の中。携帯を開いて送って貰ったシルバニア真ちゃんを眺める。
    ああ今きっと俺からは並々ならぬ愛情がダダ洩れなんだろうなぁと理解は出来たが、最寄り駅に着くまでその携帯を仕舞うことは
    出来なかった。
    
    帰ったら早速今日買ってきたハンバーガーショップを組み立てようと思いながら、いつか学ランの猫二人を並べられる日が来れば
    いいなぁと、ひっそりと思った。
        

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