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*くろちゃんねる要素あり
ベッドの上で鳴りだした着信音に、少年は目を落としていたグラビアからベッドへと視線を向けた。
時刻はもう夜の10時半を回っている。こんな宵の口に電話をかけてくるなど、どこの非常識者だとため息を吐いた。
まぁそんなことをしてくる奴に心当たりはあるし、少年に取ってそれが珍しいことでもないのだが。
開いたグラビアをそのまま床に置いて、少年はベッドのスプリングを大きく軋ませながら勢いをつけて腰かけた。
緩くバウンドするのに身を任せながら、携帯を掴み画面を確認することもないまま通話ボタンを押す。
「んだよこんな時間によー」
想像していたのは、出だしから冷たい!と喚く聞き慣れた声だった。
だが現実に通話口から聞こえてきたのは、「こんな時間に悪いな」と謝罪を入れてくる、聞き覚えはあるけれど
馴染みがあるとは言えない声。
思わず画面をまじまじと見つめ、通話口の相手に向かって「本当にお前なのか」と念押しの確認までしてしまった。
「珍しいな、お前が電話寄こしてくるなんて」
少年がそう言うと、相手は「あぁ……」と歯切れ悪そうに呟いた。
「んだよ、どうした?」
『いや、別に用ってほどのことはないんだけどよ。お前、今まで誰かと電話してたりしたか?』
「電話?してねーけど」
そうか、と、落ちた声に何処となくいつもと違う雰囲気を感じて、少年は首を傾げた。
なんとなく落ち着かなくなって手持無沙汰に手近にあった枕をポフポフと叩いた。
本当にどうしたんだと重ねて問いかけようと口を開く前に、通話口の相手は『ならいいんだ』とらしくない早口で
強制的に会話を終わらせた。
『悪いな。それを聞きたかっただけなんだ』
「え、おい」
『じゃあな。いきなり悪かった』
「は!?ちょ待て……切れたし」
なんだったんだ一体……と茫然と通話の切れた携帯を見つめる。
ただ、何かがおかしかった。何がとは言えないけれど、釈然としない思いが少年の胸に広がる。
―――お前は『勘』がいいからね。鼻が利くというか、やはり見た目同様にそっちの方も野生的なものがあるんだろう。
それが良い事ならいいんだけど。
世の中はそうもいかないと言ったのは、赤い髪の友人だった。
少年は彼の方がよほど全てのことを見通していそうだと思ったが、『勘』に関してはお前には及ばないと言われたことがある。
(あいつらも、同じこと言われてたっけか……)
野生の勘が鋭い。そう指摘されたのは、少年だけではなかった。
どうして僕の周りにはこう濃いメンツが揃うんだろうね。赤い友人がいつだったかそう言ったことがあったが、一番濃いのは
お前だと言ってやりたかった。
当然そこは口を噤んだ。言ってはいけないと、例の野生の勘が働いたからだ。
開いたままのグラビアを読み直す気も起きず、少年はただ胸に湧き上がるこの得たいの知れないものををどうしようかと手の中の
携帯を開いたり閉じたりを繰り返していた。
じっとしていられない。多分先ほどの電話の相手も、こんな気持ちを抱えて自分に連絡を寄こしたのだろう。
だがそれが何に対して向けられているのものなのかがわからない。そしてそのヒントを持っているのは、多分あの電話の相手
なんだろうけど。
不意に再び携帯が着信を知らせた。
思考の海に沈んでいた少年はその音にビクリと肩を震わせ、それでも今度はしっかりと相手の名前を確認する。
それは先ほど電話の際最初に顔が浮かんだ黄色い友人で、少年はそのことに少しだけ表情を強張らせながら通話に出た。
「もしもし?」
『……あれ!?なんか今日出だしが優しい!!明日雨でも降るんじゃないっスか!?』
「うるせぇしばくぞ!」
雨が降るなら、それでもいいと思った。その程度ですむならば。
いやこの考えだとまるで自分の態度が原因のようではないか。少年は気を取り直して電話の向こうの相手に怒鳴りつけると
「で、なんだよ」とお決まりの言葉で話しを促した。
この電話の向こうの少年は一日の内に有ったことをまるで日記を読むかの如く誰かに話したがる性格で、少年がそう促せば
大体嬉しそうに楽しそうに今日有った出来ごとを話してくる。
今日もそれは変わらず、部活の先輩とご飯食べに行っただの課題で分からないところがあって女子に手伝って貰っただの、
暫くの間そんな当たり障りのない世間話を相槌を打ちながら聞いていた。
そんな普段となんら変わらない少年に、何処か安心感を覚えて短く息を吐く。
自分の考えすぎかも知れないと床に放置していたグラビアに手を伸ばした時だった。
『そう言えば、さっきから黒子っちと高尾君に電話してるんスけど、ずっと通話中なんスよねぇ』
その声に、伸ばした手がぴたりと止まった。
黒子という名前を聞いて、あの珍しく電話をかけてきた聞き覚えはあるが馴染みがあるとは言えない声を思い出す。
高尾の方に関しては名前は聞いたことがある気がするのだが、鮮明に誰かというのは思い出せなかった。
「テツ……?」
『?……どうしたんスか?」
―――お前達は、勘がいいからね。
「ちょっと用思い出した。切るわ」
『え、ちょ青―――』
これはただの偶然だ。……偶然であってくれ。
少年は向こうの言葉も待たずに通話を終わらせると、携帯だけを尻ポケットにねじ込んで部屋を出た。
開きっぱなしにされていたグラビアは、もう少年の眼中にはなかった。
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・
・
・
98.別世界のななし
やっぱ釣りなのかねぇ。
99.別世界のななし
んー、まぁ俺はどっちでもいいかな。楽しければ。
100.別世界のななし
さっきのゲーム見つけたって奴もすぐ落ちちゃったしな。
100ゲト!
101.別世界のななし
>>100 ゲトおめヾ(*´∀`*)ノ
102.黒
なんですk
103.別世界のななし
あー確かに。あれから>>90も音沙汰なしだもんな。
104.別世界のななし
黒!
105.別世界のななし
途中で途切れてるぞ!どうした!
106.別世界のななし
黒!返事しろ!
107.黒
すいません誤送信です。
もう驚かさないで下さいよにゃんこ……。
なんかマップをgetしました。[マップを撮った写真.jpg]
108.別世界のななし
猫なら仕方ないな。
109.別世界のななし
世界のアイドルだしな。
110.別世界のななし
にゃんこの画像マダァ?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
111.別世界のななし
>>108~110 お前らどんだけ猫好きなんだよwwwwww
112.別世界のななし
そこじゃねぇよ!wwwwwwwww
なんだよマップって!!wwwwwwwww
113.別世界のななし
いやでもこれは…。
114.別世界のななし
まぁ…マップだよな。
115.別世界のななし
マップとしか言いようがないよな。
116.黒
公園の入り口の横にあるお地蔵さんのところに置いてありました。
多分この周辺の地図だと思うんですが、今のところ近くに目印になる建物がないので現在位置すら確認できません。
猫は三毛ちゃんでした。
いきなり足元にすり寄ってくるからすごく驚きました。
心臓に悪いです…。
117.別世界のななし
お地蔵さん?またちょっと恐怖心を煽るようなものが…。
118.別世界のななし
いやでもお地蔵様は土地を守ってくれる有難いもんだろ。
別に害をなすようなものじゃない。
119.別世界のななし
確かにこんなところで急に足にもふっとしたものが当たったら吃驚するよなwww
三毛ちゃんカワユスwww
120.別世界のななし
あ、そうだ黒。確認したいことがあったんだ。
「故郷へ」ってゲーム検索してもヒットしないんだけど、タイトル本当にこれであってる?
121.黒
>>120 本当ですか?タイトルは「故郷へ」で合ってるはずです。
僕が検索をした時は「ホラーゲーム」と打って真っ先に出てきました。
レビューもありましたし、他の作品も数点出していたようなのでないはずはないと思うんですが。
なんか色々道が分かれているんですが、とりあえず真っ直ぐ進んでみようと思います。
122.別世界のななし
じゃあ「ホラーゲーム」で検索してみるか。
123.別世界のななし
それにしたってホラーゲームで検索して、青鬼とか魔女の森を押しのけてそれが一番に出てくるとは思わないんだけどなぁ。
124.別世界のななし
俺もそう思う。
だけど現に黒は出てきたって言ってたし、黒が嘘ついてる感じには思えないけど。
125.別世界のななし
黒の今の現状となんか関係あったり?
126.別世界のななし
127.別世界のななし
128.別世界のななし
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フッと意識が浮上して、少年はガバリと身を起こした。
少しの間そのまま茫然とそこに座っていたが、恐る恐る手を伸ばし、自分の頬をぎゅむっと抓る。
「……痛い」
痛かった。ということは、これは夢ではないのだ。
少年は床に手をついて立ち上がると、持ち前の広い視界で辺りを見渡した。
左には雲梯が伸び、そこから右に砂場、ブランコと続いている。
遊具があるということは、ここは何処かの公園なのだろう。そして、この公園から道路へと出る入り口が目の前に一つと、右斜めに
一つ。
―――21.黒
知らない公園です。
今居る所は、丸太で作られた小屋のようなところで、砂場とブランコがあります。
入り口は二か所。なんか…不気味です。
確かに不気味だと、少年は思った。
何の音も聞こえない。空は綺麗に澄み渡っているのに、何処となく淀んだ何かを感じてならなかった。
「ったく、マジかよ……」
少年はハハ……とから笑いを一つ零すと、低い丸太の柵を飛び越えて地面に降り立った。
ここでグズグズしていてもどうしようもないことを、少年は知っていた。
ついさっきまで掲示板に上げられる情報を元に自分の頭の中で想像していた風景が、目の前に広がっている。
それは実際目の当たりにしてみると、とてもじゃないが笑い事では済ませられなかった。
ただこの世界に先に来ている筈の『黒』と名乗る人物を思うと、少年はほんの少しだけだが落ち着くことが出来た。
自分以外の生きている人間が、ここに必ず存在している。その事実は少年にとって何よりも心強いものだった。
それに、恐らくではあるが、少年はこの世界について一つの憶測を立てていた。
「やっぱまず『黒』を探すべきだよな…」
少年がひとりごちながら公園を出ると、出てすぐ左側にお地蔵さんがあった。
恐らくスレに書かれていた、マップが置いてあったというお地蔵さんがこれなのだろう。
どうやらそのマップは一人に一つなんて与えてはくれないらしく、そこにはもう何も置かれていなかった。
さてここからどう進むかと少年は思案した。
黒は『真っ直ぐ進む』と言っていた。きっとこの公園に沿っている一番広い道を、左方向にずっと歩いて行ったのだろう。
後を追ったほうがいいだろうか。けれどマップなんてものがあるという以上、どこまでも真っ直ぐ道が続いているわけではないはずだ。
少年は暫く考えると、不意にまた公園の中へ引き返した。
そして公園の端に茂っている木の根元まで行くと、そこから手頃な長さの枝切れを持ってまたお地蔵さんの前まで戻ってくる。
「迷った時は運だめし、ってな」
道の真ん中に枝切れを立て、少年がそこから手を離す。
すると細いそれがバランスを保てるはずもなく、小さな音を立てて横に倒れた。
倒れた方向は、向かって左側だ。
「……あー、そっちにはさ、あんまり倒れて欲しくなかったっていうか」
枝切れが指した方向を向きながら、少年は呟いた。
その道は、まるで山の中に続くような道に思われた。
だがよく考えれば目の前の道は途中まではやたら急な細い下り坂で、その先はなだらかな、やはり下り坂が続いている。
上が開けているのに下は開拓が進んでませんなんてことはありえないだろう。
少年はそう思い直すと、急な下り坂を滑らないように気をつけながら進みだした。
少年が思った通りにすぐ、本当にすぐに視界が開けた。
途中にあった池が不気味で足早に通り抜けたというのもあると思うが。
因みに古びた民家もあったのだが、何が出てくるかわからないと思うと怖くて扉を叩くことができなかった。
「絶対東京じゃないよなここ……」
開けた視界に映ったのは、田んぼと橋。そしてアパート、点々とした民家。
アパートもあるし道もちゃんと整備されているのでそこまでド田舎!と言ったわけでもなさそうだが、都心ではないことも確かだった。
(長閑なとこだな。……こんな状況じゃなけりゃ、だけど)
少年がそうやって眼下の風景を眺めながら坂を下っていると、ふと何処からかダダダダ……っ!と何かが走るような音が聞こえてきた
反射的にハッと息を飲み込み、体を強張らせる。少年は小さく聞こえてくるその音に、耳を澄ました。
まだ姿は見えないが、それは確実に大きくなってきていた。
来る……っ!と、少年は身をかがめた。
「……あれはっ!?」
そのままじっと目を凝らしていると、やがて右端から一心不乱に駆けてくる人の姿が現れた。
こちらに気付くことなく走り続けるその人物に、少年も慌てて坂を駆け下りる。
恐らくあれは―――黒だ。
「黒!!お前黒か!?待て待て、止まって!!」
背後からそう呼びかけるが、恐らく黒と思われる人物は足を止めない。
聞こえていないのかどうなのかはわからないが、ただその後ろ姿は何かに酷く怯えているようだった。
どうやら彼は短くない時間全力疾走していたらしく、徐々にスピードが落ちてきているようだ。
これ幸いとそのまま黒への距離を詰めながら、少年は目の前を走るその姿に見覚えがあることに気付いた。
遠目ではわからなかったが、この背格好に水色の髪、どこか貧弱さすら感じる体躯。それは記憶にある、ある人物の姿と
見事に重なった。
少年は驚きに目を見開いて、驚愕に染まった声を上げた。
「黒子っ!?待て!!待てって、おい黒子!!!!」
辺りにわんわんと反響するほどの大声に、目の前を走っていた少年が驚いたようにこちらを振り返った。
水色の髪の少年はその場に足を止めたが、少年はそのままの勢いで近づいて行く。
すぐ傍まで駆け寄ってガシッと肩を掴むと、乱れた息を整えながら自分の目線よりも少しだけ下にある顔を覗きこんだ。
「黒子……なんだな……!?」
水色の髪の少年―――黒子は、信じられないというように目を見開き、そして今しがた自分を呼びとめた少年を穴があくほど見つめた。
左右に分けられた前髪の間から見える少年の額には、走ったからだろう少しだけ汗をかいているように見えた。
「高、尾……君?」
走り続けたせいで荒れた息の中、途切れ途切れにそう名を呼べば、オレンジの目が少しばかり和らいだ気がして。
「そう、俺!たっかお君でっす!!」
そして、パーティは二人に増えた。
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目の前で電車のドアが開く。
終電まではあと1時間以上あるこの時間帯でも、電車の乗車率はほぼ満員だった。
少年はジャージの腹ポケットからアイホンを取りだすと、何も連絡が来てないことを確認して小さくため息を吐いた。
通話記録を見てみると、この二時間で着信履歴が3回。
そして、発信記録は悠に20回を超えていた。
着信と発信は別々の人物だったが、それぞれ並ぶ名前は全て同じものだ。
ある友人と連絡が取れない。
と言っても詳細を聞かれれば、この二時間電話をかけてもずっと通話中だというだけの話なのだが。
二時間ならば長電話としてそこまでおかしなことではない。少年にも頻繁ではないが経験があった。
勿論そんな少年は最初、友人にしては珍しいなとは思いつつも別段気に留めてなかった。
けれど、そのことをやたらとそわそわと気にしている二人の共通の友人がいたのだ。
それがこの着信履歴の相手である。
一度目は部活の連絡事項を。二度目のは、例の友人とだけまだ繋がらず連絡事項を伝えられていないという旨の連絡だった。
それにはじゃあ自分からも一応連絡を入れてみると答えて切った。
明らかに態度がおかしかったのは、三度目の電話の際。
『あー……、あいつと連絡取れたりとか、してねぇ?』
らしくもなく歯切れの悪い物言いだった。
少年が残念ながら取れていないというと、そうか、と酷く残念そうに呟いた。
そこで少年は友人に「何をそんなに気にしてるんだ」と問いかけてみた。
この友人は普段から細かいことを余り気にしない、言ってみれば大雑把な性格をしている。
その友人がここまで連絡の一つを取れないことを気にするのは、些か腑に落ちなかった。
『なんていうか……自分でもわかんねぇんだけど、なんか気になるんだ』
友人の声にいつもの覇気を感じられず、少年の顔も釣られるように少し陰った。
『あいつと同中の奴らにも何人か連絡したんだけど、誰も知らないって』
同中、と聞いて、少年の頭に赤い髪の少年が浮かんだ。
それは今連絡が取れていない友人の、同じ中学のチームメイトだった人である。
一度だけ話したことがあった。少年自身、自分とは格段に違うその人に些か腰が引けていたことに自覚があったが、彼は特に
気にした様子もなく少年と言葉を交わしていた。
その時何を話していたんだったか……それは忘れてしまったが、その話しの延長線にこの友人のことについて彼がこう言ったのだ。
―――彼は、『勘』が鋭いね。野生の嗅覚がある。何かを嗅ぎつける能力が優れているんだと思うよ。
何かって何なの?と少年は言った。
何かだよ。良いも悪いもひっくるめて、何か。赤い髪の少年はそう言って笑っただけだった。
たった一度、ストバスで会った時に交わした何気ない会話の中の一部にしかすぎない言葉。
しかし今になって、彼のその言葉が妙に胸にひっかかった。
少年は友人に、同中の誰と連絡を取ったんだと聞いてみた。
その中に赤い髪の少年はいなかったが、友人が苦手と豪語して止まない緑の髪の少年にまで連絡したというのを聞いて、これは
この友人の話をもう少し真剣に聞くべきではないだろうかと考えた。
もしかしたら嗅覚が鋭いというこの友人は、今『何か』を嗅ぎ取っているのかも知れない。
もう少し詳しく話を聞こうと居住まいを正した矢先、ポヨンとアイホンが音を立てた。
あれ?と思いながら、友人に断って一度耳からアイホンを離しその音の正体を表示する。
まずそれを聞いた時に、おかしいと思ったのだ。
ポヨンという聞きなれた音で、それがスカイプ受信を知らせるものだというのは見なくともわかった。
けれど、少年は普段そのソフトをログオフ状態にしているのである。
誤作動で勝手に起動してしまったのかと思いながら指を走らせれば、ID登録をしている友人の名が並んだ一覧の一番上、未読の
意味を表すオレンジ色の丸の中に白抜きで1と書かれた印が出ている友人の名は、『黒子テツヤ』と表示されていた。
「黒子……?」
小さく漏れ出た呟きが通話の相手にも聞こえたのか、『おい、黒子がどうかしたのか?』と問いかけてくる声がする。
そんな友人に「待って」とだけ伝えると、少年はそのメッセージを開いた。
「ん?これ、URL?」
メッセージは、一つのURLだけだった。
他には何の言葉も入っていない。
なんだろうとそのURLに指で触れようとした時、突如友人が少年の名を叫んだ。
ビクリと肩を震わせ反射的にさっと手を引っ込める。
慌てて通話口に耳を当てようと思ったが、友人が未だ大声で自分の名を呼び続けているのでとりあえず声を押さえろと怒鳴り返した。
『わ、悪い……。なんか、止めなきゃって思って……』
「いいよ、大丈夫。……多分お前がそう思ったんなら開かない方が良かったんだと思う」
けれど……ならこれは一体なんなんだろう。
そう思っても、少年にはこのURLと未だ連絡のつかない黒子とにどんな関係があるのか微塵も想像が出来なかった。
「なぁ、お前はさ、どうしたらいいと思う……?」
だから少年は、友人の『勘』に託した。
『何か』を嗅ぎつける能力。良いモノも悪いモノもと聞いた。今回のそれが良いモノだとは、とても思えないけれど。
『……そのURL、を……開くべきだと思う』
ならばと、少年は答えた。
「今からお前の家に行く。一緒に見よう」
開かない方がいいとしても、開かなければいけないと思うのなら。
それが、何かの手がかりになるのなら、と。
電車を降りて、何度か行ったことのある友人の家への道を歩きながら、少年は電話をかけた。
ツーツー……と相変わらず同じように流れる通話音に紛れて、小さく何か聞こえる。
『……うへ……た…けて……こきょ…へ……』
今はこの助けを求める声が、黒子でなければいいと、思うことしか出来ないけれど。
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146.別世界のななし
俺も検索したけど、やっぱそんなゲーム出てこねぇよ。
147.別世界のななし
さっきの黒の投稿からもう30分か。
148.別世界のななし
大丈夫かなー。書き込み出来ない状況になってなきゃいいけど。
149.90
黒なら無事だぜ!
ただちょっと今書き込みの出来る状態じゃないから、代わりにトージョー!!( ゚∀゚)ノィョ―ゥ
150.別世界のななし
え、>>90?
151.別世界のななし
>>90ってあれだろ、ゲーム見つけたって奴。
152.別世界のななし
なんでお前が黒の現状知ってんだよ!
てか黒大丈夫なのか!?
153.>>90改め、鷹
>>152 今黒が俺の隣にいるんですwww俺異世界来ちゃったwww
とりあえず怪我とかはないけど、なんかすげぇ顔色悪い。
こうなりゃこの板に在中させて貰うことになると思うから、コテハンつけさせて貰うな( `・∀・´)ノ ヨロシクー
簡単にスペック↓
>>俺=>>90=>>鷹
DK2、某球技部所属、視野が広い、チャームポイントは真ん中で分けた前髪から覗く額☆
ちょっとここまでの経緯書き溜めてくる!!
154.別世界のななし
なんか賑やかな奴だなwwww
黒大丈夫か?
155.別世界のななし
経緯は詳細に頼むぜ!
まさかの二人目登場か。でもよく会えたよな。
156.別世界のななし
しかしこの鷹から事の重大さを欠片も感じられないwwww
157.別世界のななし
>>156 俺も思ったwwww
158.別世界のななし
某球技部所属って、黒も確か球技部だったよな。
もしかして同じだったり?
159.別世界のななし
どうだろうな。球技っていっぱいあるし。
黒はなんか卓球っぽい感じがする。
160.別世界のななし
>>159 なんでだろうなんとなくわかる気がするwww
161.鷹
投下~!↓
>>90で書き込みした通り、俺は黒の言ってたゲームを見つけた。
『故郷へ ホラーゲーム』で一番最初に出て来た。
スレを見つけたのはたまたま。>>20くらいからずっとROMってた。
んで見つけたゲームをダウンロードしてさてやりますかって開いた時に、そういや板の方はどうなってんだろうって覗いたんだ。
したらなんかお前らが「そんなゲーム聞いたことない」だの「検索かけても出てこない」だの言ってて。
いやいや一発で出てきましたけどwwwダウンロードしてゲーム画面開いてますけどwwwってなったわけだ。
どういうこっちゃってなって、見つけたことをとりあえず書き込みしてから、ゲーム画面を確認した。
タイトル画面はどっかの田舎っぽいところの風景画像で、真ん中に「故郷へ」って書いてた。
見る限りでは至って普通のゲームだった。
でも誰も知ってる人がいないっていうのがやっぱ怖くて、俺は友達にメールで聞くことにした。
結構フリーゲームに詳しい奴だから、あいつなら知ってっかなぁって思ったんだ。
んでメール打ち始めて、気付いたらどっかの公園で寝てた。
162.別世界のななし
ちょ、一番大事な所が抜けてないか!?
163.別世界のななし
気付いたらって、その間になんかなかったのか?
何か見たとか、聞いたとか、眠くなったとかさ。
164.鷹
>>162、163 これがマジ何もなかったんだよ。
正直友達へのメールも何処まで打ったのか、ちゃんと送れたのかってのもわからない。
本当に、気付いたら公園にいたんだ。
携帯さえ自分の手の中になくて、さっき尻ポケット探って見つけた。
165.別世界のななし
黒の時と全く一緒の状況だな。
166.別世界のななし
てかさ、これってやっぱり…。
167.別世界のななし
俺も多分>>166と同じこと考えてる。
168.別世界のななし
てかもうそれしかないだろ。
169.別世界のななし
だよな。やっぱそうだよな。
170.別世界のななし
なぁ鷹。
鷹はさ、自分で今の状況の原因なんだと思ってる?
171.鷹
俺の意見も多分皆と同じだと思う。
俺達……ゲームの中に吸い込まれちゃったっぽいゼ☆
キャアアアアアwwwwwどうしよwwwwどうしよwwww
やばい俺明日も部活あるのにwwwwww
帰りたいおwwwwwwおwwwwwおwwwwww
172.別世界のななし
そしてこの緊張感のなさである。
173.別世界のななし
>>90の時も思ったけどお前草生やし過ぎダロ!!
174.別世界のななし
刈れwwwwその草全て刈ってしまえwwww
175.別世界のななし
全くもうこんなに生やして……。
∧,,∧
(;`・ω・) ,
/ o={=}o , ', ´
、、しー-Jミ(.@)wwwwwwwwwww
176.別世界のななし
シリアスが一気にシリアルになるだろwwww
177.鷹
だって暗い顔してるとなんか寄ってきそうで逆に怖ぇんだよwww
スマイルスマイルってなwwwww
お、なんか黒が書き込みしてるっぽい。
178.別世界のななし
まぁ確かに、幽霊とかはびびってる奴に近づいてくるっていうけど。
179.別世界のななし
これって幽霊の仕業なわけ?
180.別世界のななし
ゲームの中に取り込まれたなんて聞いたことねぇよ。
黒上がってくる感じか?そういやROMってる間に何か進展あったのかな。
181.別世界のななし
意味<(´Д`*)>≡<(*´Д`)>不明ダァァ!!!
182.別世界のななし
そういや書き込み出来る状態じゃないって鷹言ってたな。
何かあったのか?
183.黒
鷹君が書き込んでいる間に書き溜めました。
進展はありました。
けれど、いい意味ではないです。
ぶっちゃけあれを進展と呼ぶのなら、進展してくれなくていいです。
184.別世界のななし
お、おい何があった!?
185.別世界のななし
ブルーベリー色の巨人でも出てきたか?
186.別世界のななし
>>185 あんなもん出てきたら初見で逃げ切るなんて出来ない
187.別世界のななし
>>185 俺のトラウマ…。・゚・(ノД`)・゚・。ウエエェェン
188.黒
投下します↓
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当サイトは以下の条件で動作確認を行っております。
windows8/enternet explorer11/firefox 26.0/解像度1366×768
推奨環境:enternet explorer8以上、解像度980以上
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